第9章 虎徹さんの恋人
「なんでバーナビー君なの?」
「いやッ!それ、酷くないッすか!?ロイズさんッ!?」
先日、俺がバービーサイズになったと思ったら、今度はバニーのヤツが……
「すいません……」
小さくなった身体を折り曲げて、ロイズさんに頭を下げている。
そう、今度はバニーがバービーサイズになっちまった。
「はぁ~もういいですよ。先日は直ぐに戻ったんでしょ?とりあえずバーナビー君は出動なしで」
「はい。そのかわり、デスクワークはしっかり虎徹さんにやらせますので」
「って、おい。バニー!」
焦って声をあげる俺に
小さい身体で胸を張って
「当然でしょう?さ、早く行きますよ!ではロイズさん、失礼します」
言い終わると、俺の腕をぴょんぴょんと跳ねて登ってきて、肩に座っている。
……なんか昔のアニメでなかったか?こんなの。
ロボットの肩に乗る……
いや、俺、ロボットじゃねーしッ!
思わずブンブンと首を横に振ると
「急にそんな大きく動かないで下さい!」
バニーが俺の首に抱きついてくる!
あッ!耳の後ろっ!こないだネイサンが臭かったトコだ!!!
思わずバニーと目が合う。
「ふふ。大丈夫ですよ。僕の大好きな香りです」
俺の頬に両手をあて、チュッとキスをしてきた!
「ばっ!ここオフィス!」
「誰もいませんよ」
バニーが余裕な顔で俺の肩に座り直した。
これ、俺の心臓が持たねーかも……