第2章 全員揃わないのですが。
朝からなんだか色々と大変な目にあったけど、これで全員が揃った。
全員が揃うまでの僕の努力。いつか報われるといいな。
「はーい。参組の皆さん、準備はできましたかー?」
どうやら写真家らしいカッパが、きゅうりをボリボリと食べながらカメラのセットをする。
いい加減すぎやしない?大丈夫なのかなぁ。
不安になりながらも、生徒たちの身だしなみを確認する。
ちらっと見たかぎりだと、ボタン閉めてない子がいる。
「ホラ皆、ボタン閉めて~」
隣りに座った狸塚君の第一ボタンを閉め、他の子は大丈夫か見渡した。
「わっ、押すなよ」
後ろの方から男子の声が聞こえる。
クラス写真って意外ときっちりなひな壇だから、狭いんだよね。
押されると落ちそうになるよね。分かる。
「っつーかあの写真家、なにキュウリ食ってんだよ」
腹立つなぁ...、と僕の真後ろから聞こえたので、おそらく佐野君か泥田君。だよね、真面目に撮ってほしいよね。
手ぶれとかあったらどうするんだろう。
そうこう考えているうちに、写真家が手を上げた。
「撮りますよー」
パシャリ、と乾いた音が雲一つない空に響いた。
かくして僕たち弍年参組は、無事27人全員でクラス写真を撮ることができたのでした。
めでたしめでたし!
...だよね!?
ミニあとがき
原作はもうちょっと続きますがここで終わります。
うーん、夢主の影が薄い。
第三章(第二話)いっくぞー。
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