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君と僕とが主人公LS

第12章 7月 II


今夜、明日の朝と昼までの食事の下準備をしなければならない。


『軽く引き受け過ぎたかなぁ?』


2号に思わず聞いてしまう。
けれど不思議と疲れやしんどさよりも、楽しい気持ちの方が大きい。


「あれ〜?君確か誠凛の…。」


オレンジ色の揃いのジャージ姿。
それにはアリスも見覚えがあった。


『あ!緑マッチさん!』


なんだそりゃ、とイントネーションがどこかおかしいアリスの呼び方に高尾は大笑いする。


「その呼び方はやめるのだよ。」


すいません、と言ったはいいが彼女は反省はしていない様子。
それを更に高尾は面白がっていた。


「まさか同じ場所で合宿するなんてね〜、運命感じちゃうなぁ。」


だから連絡先交換しようよ、とサラッとスマホを出した高尾はアリスが買ってきた食材の袋を一つ取り上げた。
片手が空けばスマホ出せるでしょ、と。


『高尾君って誰にでもそうなの?』

「まさか!気に入った子だけ。」


しかも敵の学校の子には普通はしないよ、とさりげなくアリスが特別なんだとアピールした。


『そんな事言って。本気にしますよ?』

「してくれて構わないよ。」


何となく場の流れでアリスは高尾と連絡先を交換した。
ほらほら慎ちゃんも、と半ば強引に高尾は緑間にもスマホを出すように促す。
そのまま厨房まで食材を一緒に運んでもらったアリスは、しっかり二人に頭を下げてお礼を言った。
軽いノリでアリスと親しく話をしていた高尾をずっと無言で睨んでいた緑間は、「もう付き合いきれん」と一言。
これから秀徳も練習があるから、と二人は体育館へと向かった。


「どういうつもりなのだよ。」

「どうって、お友達になっただけだろ?」


まさか慎ちゃん、ヤキモチ?とニヤニヤと高尾は笑う。
結局、緑間はその場にいたのにアリスと連絡先の交換はしなかった。
広い厨房で一人、腹を空かせて帰ってくるみんなの為にとアリスは調理を始めた。
疲れた身体とこの暑さを考えると、冷たくて食べやすい物がいいだろう。
今夜のメニューは冷やし中華だ。
麺の上に乗せる具材の用意を始める。


「ワンワン!」


彼女の足元で2号がお座りしていた。
その頃、インターハイ優勝を目指して練習中だった黄瀬は体育館が揺れる程の大声をあげていた。
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