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君と僕とが主人公LS

第37章 WC Ⅲ


全く信じられない!とアリスは愚痴りながら出掛ける支度を始めた。
日本では珍しい大きさで、何件も靴屋やスポーツ用品店をまわっているがそのサイズ自体が見つからないらしい。
こうなったら人員を増やして町の小さな靴屋まで地紙潰しに探すしかなさそうだ。


「昼ご飯は外かい?」

『うん、たぶん。そのまま試合行くから帰りは遅くなるかも。』


そう言うとアリスは慌ただしく家を飛び出して行く。
折角のクリスマス休暇だが家族水入らずでのんびり過ごす事はどうにも出来そうにない。
一人残った克哉は言われた通り、ダンボール箱を一つずつ開けていた。


「流石は俺と君の娘、だな。」


赤ん坊のアリスを抱いた今の彼女によく似た女性と若い克哉が写った写真を、ベットボードにそっと飾りそう呟いた。
年末の街はいつもよりも人通りが多い。そして往来の人々はどこか急ぎ足の様に感じる。
かく言うアリスも急いで黒子、火神との待ち合わせ場所に向かっていた。


『ゴメン!』

「アリスさん。」「アリスちゃん。」


急いでいたから声を掛けてしまったが、ちゃんと状況を見ていたらきっとアリスは声を掛けなかっただろう。
黒子の隣には桃色の長い髪が座っていたのだ。


『あれ?なんか、お邪魔しちゃったみたい。』


彼女が何を言いたいのかすぐに理解した桃井は顔を赤く染めて「違うの!」と必死に言い訳をした。
アリスと同じ連絡を黒子から受けた桃井は、探しても見つからないかもしれないのなら、有ると解っているところから持って来ればいいと言ったのだ。
青峰所有の未使用バッシュの中に、火神のそれがあったらしい。


「まぁ、素直にプレゼント出来ない大ちゃんが、ね。」

『なるほどね、それがアレなのね。』


ストバスコートで1on1をしている火神と青峰を呆れた様な、微笑ましいと思っている様な、そんな顔でアリスは見ていた。


「あん?なんだ、アリスも来てたのか。」

『うん、私からもお礼を言うね。ありがとう、青峰君。』


ニコッと笑ったアリスに、青峰は照れた様にそっぽを向いた。
そんな様子を見ていた黒子と桃井は顔を見合わせてクスッと笑った。
このまま会場に向かうと言う黒子と火神を三人で見送って、この後どうしようかと視線を交わらせた。
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