第1章 雨の午後。
朝から降っている雨は、午後になっても
降り続けていた。
「…雨の音って、なんか落ち着かへん?」
教室での浩二君は、割と賑やかに
しゃべっているイメージなんやけど…
私と二人の時は、結構大人しいんだよなぁ…。
沈黙に耐えれなくなった私の問いかけに、
フッと微笑まれてしまった…。
(だから、何でこうゆうタイミングで…
何も言わずに微笑んでんの!)
…なんか……調子狂うわぁ…
…顔が熱くなってきたやん…
その時、ドアをノックして、
「この間は、ありがとう。」
と、田中さんが入ってきた。
…続けて、誰かが入ってきた…。
可愛らしい、一年生の女の子だった。