第62章 【一松ルート】デカい猫保護しました

　まだナス子の事を好きであろうはずのチョロ松が、こうも普段通りにナス子に接している事に関心してしまう。

「チョロ松達は今日夕飯なんだって？」

「あぁ、ウチは今日ハンバーグって言ってたっけな」

「ほほぅ」

　ハンバーグ、少し食べたい。

　一松の喉がごくりと鳴る。　
　夕食を聞き、少し揺らいだ一松の顔をナス子は見逃さず手を打つ。

「んじゃぁ、ウチも今日はハンバーグ作ろうかな～」

「え、お前そんな高等な技術持ち合わせてたっけ？　ただひき肉こねて終わりじゃないからね？」

「煩いな～、それくらい私でもわかるっての！　それに私はお得意のー」

「クック〇ッドだろ？　あ、でもハンバーグなら手を切る心配も前よりはないかもね」

「うぐ……」

　呆れた目をして見下ろすチョロ松の正論に口を噤むも、目の前にあるひき肉を手にとり一松の手を引く。