第62章 【一松ルート】デカい猫保護しました
バタリと玄関が閉まり、カラ松が帰って行く背中を悲しい視線で見送った。
スッとナス子の寝室へと入り、二人の話が終わった事を告げようとしたのだが当の本人は布団の中に入りイヤホンをしたまま眠ってしまっていた。
「…………やけに静かだと思ったら、寝てたんだ」
スゥスゥと愛猫と眠る恋人の姿を見てザワついた心が温かくなる。
沸いた罪悪感も、薄れていく気がした。
近寄り相手の頬に手を添えると、優しく額にキスをする。
自分も横になり、後ろから大事な宝物を確認するかのようにギュっと抱きしめ目を瞑った。
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