第58章 【R18】【チョロ松ルート】その後
「はい、じゃあ脱いで? あ、全部は脱がないで下だけ脱いでくれる方がエロいかなぁ?」
「な、ななな、何言ってんの?! しかも脱いでって…」
布団についた途端早速チョロ松は仕切り始める。
その余裕そうな態度は先ほどのチョロ松とは違い、どこからくるのかと訝し気な顔で見てしまう。
「このくらいなら可愛いものじゃない? もっと凄い事だって試してみたいって思ってるんだからさ」
目がマジだ。
「っ…いつも変だけど今日のチョロ松はもっと変! 変態!」
「心外だな、僕は男の夢を叶えたいだけなのに、それにお前は僕のでしょ? 彼氏の可愛い頼みくらい聞いてくれてもいいんじゃないかなぁ~」
男の夢ってなんだと突っ込みたくなるが、こうなったチョロ松を止める事はもう出来ないと、長い付き合いであるナス子は知っていた。
「ほんとに…脱ぐの? いきなり?」
「うん、いきなり」
「~~っ、ほんと変態…」
予想だにしてなかった事を言われたが遮光カーテンもあり薄暗くなっている部屋ならばそんなに見えないだろうし多少恥ずかしさも減るだろうと自分の気持ちを奮い立たせる。
一方チョロ松はナス子の隣で寝転がりニタニタした顔でこちらを見つめていた。
「ぬ、脱げばいいんでしょ、脱げば…」
「そうそう、いつもズボラでグータラでパジャマばっかなんだし服脱ぐのだってそんなに恥ずかしくないでしょ?」
「十分恥ずかしいんだけど!!」
しかし自分のズボンに恐る恐る手を添えると、ゆっくりと恥ずかしさも残り顔を紅潮させながら下だけ脱ぐ。
「下着はまだ脱がなくていいから。 後、僕の顔の横まで来てくれる?」
「………なんなの、そのこだわりは」
膝立ちのまま、チョロ松の前でズボンを脱ぐと、急に背中に手が回りチョロ松の顔の上に胸が当たる位置に固定されてしまう。
「触るけど、いいよね?」
「………き、聞かないで」
あんなにツラツラと偉そうに要求をしてきたチョロ松だったが、いざ相手の身体に触れようとすると緊張もしているようで多少手が震えていたのがわかる。
よく見れば顔は赤いし、表情は真面目だ。
こだわりはあったがそれなりにチョロ松自身にも覚悟と言うものがあったのだろう。