第58章 【R18】【チョロ松ルート】その後
「ただいまー」
カラリと玄関を開ける音と共にチョロ松は自宅へと入って行く。
二階に上がり荷物を起き、適当な場所へと座った。
「あ、おかえりチョロ松兄さーん! 野球する? それとも将棋?!」
「どっちもしないよ……はぁ、今日は疲れてるから放っといて」
「ナス子の所に行ってたんだよね? 疲れてるって事は、まっ、まままままさかお前! とうとう……っ」
十四松と一松が顔を合わせ、チョロ松の発言にあわあわとした態度をとり始めるが、それを目の前に見る目は呆れた顔をして大きく息を吸う。
「すぅ……はぁ━━━━━っ」
そして大きなため息を吐いた。
「ないよ、なんにも。 僕らはもっと計画性をちゃんと立ててきちんとした過程の順序をこなしてから、そういう事をする予定だから…付き合ったらすぐセッ×スとか考えるお前らとは違うから!!」
二度目の溜息をつき下を向く、緑色のジャージを着る人物。
これが松野チョロ松、ナス子の彼氏である。
先日、告白とは言えない告白を口走って両想いになった二人は、既に交際一ヶ月近くを迎えている。
しかし、チョロ松とナス子との間にはなんの進展もない。
会えば喧嘩をし、同じ趣味を堪能し、変わった事と言えばキスしたり抱きしめ合ったりするまで。
それ以上の事はしない。
別にナス子からセッ×スを断られている訳でもなく、チョロ松自身がその行為に関して何もしていないし言っていないのだ。
「お前シコ松の癖にまだ童貞なのぉ? 折角相手がナス子とはいえ付き合えたんだからヤる事やりゃいいのに~…あ! なんならお兄ちゃんがアイツ貰ってやろっか?」
「あげる訳ないだろ、何馬鹿な事言ってんだよこの馬鹿長男!」
ちなみに、ここには5人の同じ顔の兄弟達がいるのだが、ここの六つ子はナス子の事を恋愛対象の相手として見ている。