第55章 【逆ハールート】その後
「ナス子姉、大丈夫だよ? 付き合って、じゃぁ早速イタダキまーす! なんて考えは持ち合わせてないからね、チョロ松兄さんは!!」
「おい、なんでそれ僕限定な訳?」
「ん?」
「だからそんなキラッキラした瞳で見るのやめてくれない?!」
やらかした。
付き合うとはそういう事もするのだと、昨日の今日だと言うのにすっかり忘れていた。
「ひひっ・・・もう言っちゃったんだし逃げられないよね? 心配しないでよ、優しくするから」
こんな流れになっているにも関わらず、嫌ではないと思ってしまう自分は最早覚悟するしかないと何度も自分に言い聞かす。
ダラダラひくつきながら汗を今度は大量に流すと、今後やってくるであろう試練に心を決め・・・いや、決められないでいるも、決めるしかないとなんとか心を落ち着かせるのだった。