第55章 【逆ハールート】その後
「ほ、ほほほほ本当に? 本当にいいい、いいの?! お前俺たち6人全員を相手する覚悟があるって・・・事でいいんだよな・・・?」
震えた声の一松が汗をダラダラ垂らしながら心配そうに顔を覗き込んでくる。
「相手? だから、皆と付き合うって事でしょ?」
「だっ、だから付き合うって言うのは恋人同士って事で・・・その、致す事も致すって事で・・・わかる?僕の言ってる事!?」
「・・・え?」
チョロ松から致す事も致すと言われると、それは一つしか脳裏に浮かんでこなかった。
「ま、待って? それって━━━━━━」
「やったぁぁぁあ、姉さん! セクロスおなしゃーす!」
やはり当たっていたとばかりにナス子は6人と咄嗟に距離をとると最終的にはニヤニヤしている6人の顔をつい確認してしまい冷や汗を垂らす。
「もう返事しちゃったよねぇ? 覚悟してよね、ナス子ちゃぁ~ん! 俺らの童貞差し上げちゃうv」
「いや、そういう意味で付き合いたいって言ったんじゃ・・・! 全員とか無理! 絶対に無理!! 普通にイチャイチャするだけじゃダメ?!」
「何を言ってるんだ、ナス子・・・イチャイチャとは・・・愛を確かめ合う行為だろ? ん~? 俺達を卒業、させてくれるんだろう?」
もうこれ以上下がれないとばかりに壁に背中をくっつけると、今もニヤニヤしている六つ子達を想い人と言うよりも、まるで悪魔に出会ったかのような目で見ていた。