第55章 【逆ハールート】その後
「はぁ━━・・・俺だって本当はこいつらと同等なんてごめんだって思うよ? 特別な一番になりたいとかおもっ・・・思ったり、もするし・・・けど今はナス子にとっては俺達全員がそれなんだろ? なら今は我慢するしかないよね」
「なんで君たちいつも生まれた順番に話を・・・」
「他の人達なんて関係ないよー! だってボクらと姉さんが好き同士ならそれでいいんじゃないかな?! それとも一般常識っていうのはそんなに大事な事なのかなぁ? うーん…」
話はちゃんと聞いているのだが、もう突っ込まずにはいられず口を微かに開き雰囲気をぶち壊そうとしているが、尚も次に生まれた五男に遮られた。
そこに続けるようにトド松も口を挟む。
「じゃあさ、ナス子姉がそこに罪悪感を感じてるなら、さ! とりあえず今はぼく達6人と付き合って・・・最終的に!!一人を選んじゃえばいいんじゃない? ま、最後はぼくを選んでくれたら嬉しいけどねぇ! それとも、皆はこの際放っておいて二人でこっそり付き合っちゃう?」
「え、えぇ・・・?! もう何がなんだか・・・っていうか皆の話聞いてると全員と付き合う流れになってない?!・・・あぁ、頭がクラクラする・・・」
頭を押さえると溜息を吐く。
こんな展開ゲームや漫画でしか知らない。
更に全員の目を覚ますかのように俯いたまま説得を試みる。
「現実にあったとしてもあれだ、よっぽどの美女で魅力的な人ならそういう事もあるかもしれないけど…皆さ、私が誰かわかってる、よね? 自分で言ってて悔しいけども相手は私だよ?! 残念な女だよ? ほんっとうにわかってる?」
意を決して正面に向きなおすと、右から順に並ぶ長男から順番に見ていく。