第49章 【一松ルート】マイナス端子の恋
ここの所、昼夜問わずナス子の家は騒がしい。
毎日、毎日だ。
原因はいつものお騒がせ問題六つ子なのだが・・・。
先日、ナス子が六つ子に薬を盛った一件以来、何故か一人一人タイミングを狙ったかのように訪ねてくる。
六つ子の事は好きなナス子だが、仕事の日でもお構いなしにやってくるせいで寝不足だった。
おそ松は勝手に部屋に上がり込み、何か言いたそうにモゴモゴしてるが結局はセクハラに手を出し悪態をつき毎回喧嘩になる。
一体アイツは何をしにきているのかと、ナス子には理解不能だった。
カラ松は相変わらずイタイ。
イタさは健在だが隙を見せると何故か手を出そうとするので気が抜けない。
ナス子にとって折角のいい家政夫だったのに全く安心できない。
チョロ松はいつもと同じように見えたが、ふとした瞬間に顔を赤くする事が増えた。
だがチョロ松が急に赤くなったり悶え出したりすることは稀にあり、慣れてしまったせいかあまり気にならない。
十四松は変わらず元気な十四松だが、キスをしようとうるさい。
大好きという言葉を沢山言ってくれるのはナス子にとっては嬉しい事だが、未だ十四松というジャンルがよくわからないでいる。
トド松は、遊びにくるとお決まりの如くナス子のダサさを指摘し、状態異常攻撃を仕掛けてくる。
しかし必要以上に世話を焼きたがり、化粧や服についても前以上に厳しくなった。
ナス子にとって心底面倒臭い相手である。
・・・ナス子はやはり、疲れている。
もしかしたら先日の一件で六つ子を男性として意識した事がバレたのかもしれないと考え、それをネタに六つ子は自分を弄りにきているのだろうと考えた。
今も煩いおそ松がやっと家に帰った所だ。
明日は誰が来るのだろうと思うと溜息しか出てこない。
「・・・・・・はぁ、癒されたい」