第43章 パチンコ警察24時? トド松side
二人で食事をとった帰り道、ぼくは夜だし一応女性でもある姉さんを家まで送る為に隣を歩いている。
姉さんの場合、襲われたら逆に返り討ちに出来そうなんだけど・・・、でも昔の事を思うと放っておけないよねやっぱ。
姉さんはコンビニに行く予定だったからすっごくダサイ恰好だったけど、今のぼくは機嫌がいい。
ファミレスに行った時、どんなに連れていて恥ずかしい人類だとしても、なんだか許せる気がした。
僕ってなんって心が広いんだろ~!やっぱりトッティはいい子!偉いよトッティ!!トッティはトッティが大好きだよ?!
「やっぱ夜は冷えるねぇ、もうちょっと厚着すれば良かったー!」
「コンビニ行くって理由で適当な服来てくるからでしょー? 春って言っても夜は冷えるんだし、もうちょっと考えて外に出ないとだめでしょナス子姉」
「すぐ近くだし、いいかなって思って」
ほんと救いようのない可哀想でダメ女なナス子姉さん。
ぼくはポケットから仕方なく手を出すと、ナス子姉に向かって手を差し出す。
「ほら」
「お、あっためてくれるんすか! ありがとうっ」
ナス子姉はぼく相手だと普通に手を繋ぐ。
何故かおそ松兄さんだけはいつも文句言われてるけどね。
そう思うとちょっと兄弟ランキング的に考えてもおそ松兄さんはぼくより下だよね。
ていうか、ぼくがナス子姉さんにキスしたのも悪戯したのも、全部兄さん達への当てつけってのもあったんだよねぇ。
だって、ぼくら6人の中じゃ一番ぼくが可愛いし魅力あるでしょ?
なのに皆がぼくより先に姉さんにキスしたりしたから、闘争心みたいのが出たって言うか・・・
嫌だよねぇ、あのウンコな兄弟達に負けるのってさ。
ナス子姉には悪かったと思ってるけど、ぼくはあの中では一番でいたいって思うんだよねぇ。
ぼくが女の子なら絶対にぼくを選ぶもん。
だからって言って姉さんに選ばれたいとかではないけどね。
順番的にはぼくが一番可愛いくて賢い魅力のある弟って思って欲しいだけ!