• テキストサイズ

【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第40章 【微エロ】クソ松の暴走 カラ松side



「一松・・・」

「今世紀最大規模で、真剣に話聞いてやってるんだよ、俺が・・・ま、ゴミの言うことなんて信じられないか」

 自嘲気味に笑う一松。
 いつもの一松の笑い方だが、今は、何故だか切なげに見えた。

「・・・何を言うんだ一松!俺からお前に相談に乗ってほしいと申し出たんだ!俺はお前の言うことを信じるぞ!」

「・・・・・・ああ、そう・・・それは・・・よかった」

「ああ!ありがとう一松!やはりこれは俺の勘違いというだけのことだったんだな!スッキリしたよ・・・サンキューな!」

 直前まで笑っていた一松の顔が、何故か俺の言葉でぐっと眉を顰めると、瞳が切なげに揺れた気がした。
 だが、自分で言うのもなんだが・・・俺の言葉に一松が表情を歪めるのはいつものことなので、気にならなかった。

 ナス子のことを好きな一松が、真剣に考えてくれてこう言うのだから間違いはないだろう。
 LOVEとLIKEの違いが、ハッキリわかっているのだから。

 フッ・・・モヤモヤを抱え込んだままの俺なんて俺らしくない・・
 俺はいつでもクールなギルトガイでいなくてはならない・・・
 ミステリアスな雰囲気を纏った俺もそれはそれで素敵だとは思う。思うが、やはり男はどんな時でも自信を持って胸を張っていなければなぁ・・・!

「はぁっ、スッキリしたら何だか喉が渇いたな・・・炭酸でも買ってくるか。フッ、一松・・・お礼にご馳走するぜ?何がいい?」

「・・・・・・・・・・・・・水」

「え?み、水?水でいいのか?別にジュースとかでもいいんだぞ・・・なんならビールでも」

「水でいい」

「フッ、そうか・・・わかった・・・ならば最上級の最高級の」

「自販機の水でいいから。5分以内に持ってこなかったら殺す」

「いってきま━━━━━━━━━す!!!」

「・・・・・・・悪いね、カラ松・・・」

 部屋を飛び出した俺は、一松が最後に呟いた言葉は聞こえなかった。
 当然その言葉の真意にも気付くことはなく・・・。

 胸にはまだ、小さなしこりが残っている気がしないでもないが、いずれ消えてなくなるだろう。

 そうなることを願って。
/ 2205ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp