第39章 たまにはご奉仕 一松side
「はい、お客様終了でーす。料金1万円になりますねー」
「高!」
「ヒヒっ・・・俺の愛情プラス込みの値段だから、それくらいはするでしょ」
「愛情!?一松が愛情って言った!!!」
俺の皮肉なんか無視してナス子が飛び起きると嬉しそうに俺に体を向けて座る。
そんな余計な言葉なんて拾わなくていいのに・・・。
「あ?愛情?・・・・・・なんの事?俺は別に何も言ってないけど?」
「言ったよ!!この耳でハッキリ聞こえたしっ、もっかい言って!」
「はぁ?!」
何言い出してんのナス子のヤツ、そんなクソこっぱずかしい皮肉なセリフをもっかい言えとか言われても絶対言いたくないんだけど。
「だから、料金1万円になります・・・って」
「そのあと!プリーズワンモア!!」
「・・・・・・・・ミケ子、どう思う?こいつ調子乗ってるよね?」
俺は近くで丸くなって寝ているミケ子に話しかける。
ミケ子は熟睡してて起きる気配はないけど、それでもいい。
「調子乗ってないよぉ、ほれほれもっかい言ってみー?!お姉ちゃんだぁーいすき!!ってもっかい言ってみい?」
「そこまで言ってないけど?ほんと調子乗りすぎ」
「あはははー、嬉しくってついね!でも愛情は手から伝わってきてるから大丈夫っ、本当はもっかい一松の口から聞きたかったけどねぇ、残念」
手から伝わる?そんなテレパシーな事も出来るわけマッサージって?