第38章 果たされたお詫び おそ松side
「ナス子・・・」
「ちょっ!なに?!そのままで近づかないでくれる?!手ぇ離してくれないかなぁ?!」
ブンブンと首を振り必死に俺の手を振り払おうとするナス子。
女にしては力はあるほうだと思うけど、男の俺を振り払おうったってそう簡単にはいかないよぉ?
「頼みがある・・・」
真剣な声色の俺に、ナス子はそろりと動きを止めて、下を見ないように俺の顔に視線を向ける。
「な・・・なに・・・」
「━━━━━━・・・俺のココを、マッサージしてほしい」
「━━━━━━━━・・・っっっ!」
次の瞬間、俺のおそ松に強烈な蹴りが繰り出された。
・・・と、俺の記憶にあるのはここまで。
いつの間にか自宅にいた俺は、ズキズキと激しい股間の痛みで目を覚ました。
股間は痛いけど、それよりも、起きてすぐドキドキと早鐘を打ち始める心臓のほうに参ってしまう。
「・・・・・・・マジかよぉ・・・ナス子だよぉ・・・マジかよぉ・・・」
そう名前を呟くと、言葉とは裏腹に胸にじわっと温かさが広がる感覚に、俺は自分のこの感情に納得するしかなかった。
俺・・・・・・
━━━━・・・ナス子が、好きなんだ。