第36章 危険な香りの温泉旅行 今夜は最高?
「だーかーらー、何で俺の足にお前の足絡めてくる訳ぇ?!これがナス子ならわかるよぉ?あれが残念な女だって知ってるけどこんな事されたらそりゃ俺だって童貞だし嬉しいけど、弟に絡みつかれて嬉しいとかありえなくない?!!」
「えっ」
「おそ松、煩いんだけど?」
おそ松の騒ぐ声に他の皆も反応している。
何故か巻き添え事故発言を食らったナス子も文句を返す。
「……おそ松」
「あ?!なに?!!早く退けろよ重いしウザいな!」
「俺の足は……ちゃんと自分の布団に左右入っているぞ・・・?」
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「えっ」
そのカラ松の発言に全員が急に押し黙る、というより押し黙るを得なかった。
「じゃ……じゃあさ……この足……、誰の……?」
顔を引くつかせ、冷や汗をかくおそ松は確かめるような、半分理解したかのような口調で恐る恐る呟く。
おそ松の最終的な発言に全員が起き上がり、おそ松から離れると、おそ松は布団を捲るが、確認すると誰の足も入っていない。
「は?なにこれ……?ハハハ」
おそ松が乾いた笑いを残し、その日は就寝を迎えた。
3泊4日の最終日の夜、全員が今日の恐怖を忘れる事はなかった。