第35章 危険な香りの温泉旅行 松の本音
その瞬間、十四松が先程のナス子の水遊びを真似て凄い勢いでバシャバシャと動くと、全員にお湯がかかってしまった。
「熱っ!コラ十四松、暴れるな!!浴衣濡れて寒くなるだろ!?」
「あはははは、めんごめんごー」
チョロ松が十四松を制すが、既に皆の浴衣は濡れてしまい、外の風の冷たさで冷えてくる。
「さ、ささささささ寒い!!足と繋がれた手だけあったかい……!」
ブルブルと震え出す皆は、フロントで新しい浴衣をもらい、部屋に帰るのだが、結局皆にお礼は言えず先ほどの空気はなんだったのかと思う程、いつもの態度に戻るのだった。