第4章 平穏な日々に嵐はやってくる~一松~
ミケ子を抱っこしたまま玄関まで見送りに来てくれる一松。
誰かに行ってらっしゃいと言われるのはいつぶりなんだろうと思いながら嬉しさも交じり足早に玄関を出て行った。
はぁ、帰ったら家の中にニャンコがいるのかぁv
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「・・・ミケ子、あの変なヤツがこれからお前のご主人様だぞ」
部屋主を見送った一松が玄関を見たまま
お前も苦労するかもな、なんてミケ子に話しかけていると、外からドテンと言う音が聞こえる。
「ギャッ」
「コケたな、間抜けなヤツ」
こうして今まで優劣などつけなかった六つ子に更に『特別』扱いする人物が増えてしまった。
後にこれが問題にならない事を祈るばかりの私であった。