第33章 危険な香りの温泉旅行 王道パターン発動
十四松をも突破し、第四の刺客、厄介中の厄介、自意識の高さはピカ一のライジングチョロシコスキーこと、第三男六天王・チョロ松に遭遇する。
昨晩、一番大それたことをしてくれた、親友だと思っていた男。
お前……!仲間だと信じていたのにっ、騙したな?!というやつである。
その使う予定もないだろうモノをへし折ってやろうかと思ったが、女の自分でもそれを想像するとかなり残酷な気がして気持ち悪くなったので思考を振り払う。
スマホは見つからなかった。ここにはないようだ。
チョロシコスキーを突破したナス子は一息つく。
そろそろ最終戦に近づいているのではないだろうか、一度負けた戦闘から戻ってきたような気分になる。
布団にはカラ松とおそ松が何故か組んず解れずして眠っている。
長男と次男はそういう関係だったのか……などとナス子は思うが、先ほどこの二人の間には自分がいたのを思い出し、隣にいるのは当然ナス子であると思っているのだろう。
イタイ、イタイよ君たち。
まさかの最終戦が二人同時とは思わなかった。
六天王最強のモンスター・プレーンチョーナンおそ松と、それに次ぐ実力の持ち主、アイテムを一切落とさない、ただただクソうぜぇと思われるだけのタイプのモンスター、第次男六天王・ルーイタイイタイカラ松。
それはそれは長きに渡る戦いだった。
壮絶で、すさまじくて、すごくすさまじくて、とにかくもうすごい感じの戦いだった。