第28章 【微エロ】 危険な香りの温泉旅行 十四松は神出鬼没 十四松
「・・・っ・・・っ!」
「姉さん、真っ赤で可愛いね。こんな顔するんだ」
「や、やめてよ、十四松!恥ずかしいんですけど・・・」
「恥ずかしい?なんで?他の皆ともしたんでしょ??」
十四松は全く悪びれる様子はなく、小首を傾げナス子の瞳を見つめた。
「だって今私達、は、裸だよ?!」
「あ!そうだった!!忘れてたぁ」
頭に回る手と掴まれた手が離されないまま、二人の距離がキス手前の位置にある。あまりの顔の近さにナス子はまた顔が真っ赤になる。
「おかしいよこんなの、絶対に変!弟と一緒にこんな・・・」
「姉さん、姉さん、ボクらは幼馴染だよ!弟みたいであって、ほんとの弟じゃないから」
相変わらず十四松は姉さんと呼ぶが、そう言われてナス子は理解する、確かに弟みたいな存在ではあるが、ここにいる十四松は本当の弟ではなく幼馴染なのだと。
「だからってさ、幼馴染でも変!!」
「そうかなぁ、変なのかな」
「いや変でしょ?!温泉一緒に入ってキスとかっ」
ナス子の言葉にまたも十四松は首を捻る。
そしてナス子の言葉とは裏腹なビックリする事を口に出した。
「ねぇ、姉さん!!ディープキスってどうやってやればいいの?」
「え?」
「エロDVDとか本でしか見た事ないから・・・気持ちよさそうだなぁって思ってたんだけど、ボクじゃそれがどうやるのかわかんないんだよねぇ」
よくやる猫目の表情を作り、十四松はうーんと唸る。
ナス子は言われて目が点になった。
「どうやるも何も.......って待てぃ!なんで私が教えなきゃいけないのぉ?!」
「えー!教えてくれないの?.......じゃあ」
言うと、十四松は掴んでいたナス子の手を離すとその位置を背中にうつし自分の体へと引き、回していた頭の手を強く寄せると、もう一度ナス子にキスをして唇を舐めた。