第22章 危険な香りの温泉旅行 六つ子の攻撃
「ちょ、ちょ、ちょ、アンタら!私相手に何を考えてるワケ?!普段色気もない、グータラで化粧もしない、休みの日はほぼパジャマで口が悪く、態度もデカいズボラな私だよ?!」
六つ子の様子に慌てて口を開くナス子の言葉に、6人は何かを思い直したのかすぐに股間から真顔で手を放す。
うん、タッティ終わっタッティ―!
「そうだよねぇ、いくら可愛い下着を付けても相手はナス子姉さんだもんねぇ~はぁ~」
「ボクはイケるよー!」
「十四松、タッティ解けてるぞ」
「えー!あ、ホントだ、もうおさまった!!」
自分で自分を落としておいて言うのもなんだが、コイツら本当クソだなと再認識したナス子である。
「も~ホント勘弁してよね・・・。アンタたちまで私をそういう目で見るようになったら、一緒にいても心休まらなくなっちゃうじゃん。とっくに成人してるアンタたちにこんなこと言うのもおかしな感じするけど、いつまでも可愛い弟でいてくださいよ~」
ドっと疲れた様子のナス子が言った、嬉しいはずの言葉に、何故か6つ子は素直に喜ぶ事が出来ない。
昔ならこの言葉一つでさぞ上機嫌になり喜んでいた事だろうと6人は思ってはいるが、今は何かが変わってきたのだと全員が全員に目を配らせる。
しかしその感情も、よくわからぬまま時が過ぎるのであった。