第20章 危険な香りの温泉旅行 松会議
部屋で六つ子が松会議を開いている一方で、ナス子は温泉に入り癒されていた。
<再び主人公side>
あぁ、やっぱり温泉ていいなぁ。
私は広い女湯の中、貸し切り状態で湯に浸かっている。
いつもは面倒なのでシャワーしか浴びない為、体がカチコチだったから、温泉に入れるのは本当にありがたい。
~♪~♪
誰もいないお風呂って歌いたくなるよね?
ついつい歌を口ずさんでしまう。
そして
泳ぎたくなる。
十四松にあんな事さっき言っておいてなんだけども、一人で浸かる温泉とはこんなに広いものなのかと思うとちょっとくらいなら泳いでもいいのかなぁ?という気になった。
私は一応、当たりを見回して誰もいない事を確認するとバシャババシャと音を立てて泳ぎ出した。
ハーーーーーーーー!最っ高でございますわ。
もう一つ最高な事、それは・・・温泉入ればメイク落とせる!
休みの日は化粧一つしたくない私だから、ずっと落としたくて落としたくて仕方なかった。
出来る事ならこの3泊4日は外に出ず、すっぴんのままグータラとこの旅館の中で過ごしたい。
暫くゆっくりと温泉に浸かり、私は体を洗い化粧を落とし満足すると、何も見ずに持って来ていた下着を取り出す。
持ってきた下着の色は、赤だったらしい。確かに目立つ。
「登場が早すぎるだろ.......まぁ、誰に見られる訳じゃないからね!」
何度か自分に言い聞かせ恥ずかしながらミラーの前に立ったりしてみる。
似合わねーー!!そんでもって見慣れないっ。
結局鏡の前で立ってもより恥ずかしい事にはかわりなく、諦めて新下着を身につけると、浴衣に着替えて早速部屋へと戻って行った。