第19章 危険な香りの温泉旅行
「・・・・・・・・・ふわぁ・・・」
「え、いきなりの欠伸?今の流れで?!」
チョロ松が突っ込みたい気持ちもわかるが、旅館に無事到着し安心したのと、おそ松、一松とやっとまともに話せたと思ったら安心して眠くなってきた。これでも気にしてたんだぞ。
7人円をかいて座っていたが、私はパタリとその場に蹲る。
「いやぁ・・・実は少し寝不足で・・・」
「もしかしてぇ、旅行が楽しみで寝付けなかったとか?ぷぷー、小学生みたい」
トド松も同じく突っ込みを入れてくるが畳みの匂いに勝てる訳もなく目を瞑る。
あぁ、旅館でグータラ・・・・・最高すぎるでしょ。
「ナス子、眠いなら布団を敷いてやろうか?」
家政夫、違った。
カラ松が優しく話しかけてきてくれるが、返事するのも面倒な私は畳の上をゴロゴロ転がる。
適当に寝やすい場所を探しているのだ・・・。
「お前朝は車の中であんな煩かったのにもう電池切れかぁ?風呂でも入ってくりゃいいじゃん」
・・・・・・・・・忘れてた!!!
おそ松の言葉にカッと目を見開き飛び起きる。
「そっか!そうだった、ここ旅館じゃんっ、温泉じゃん!」
「「忘れてたのー?!」」
いやはや、まさか突っ込み担当の二人に突っ込みをいただくハメになるとは・・・なんだか得した気分だ。
棚から浴衣とタオルを出し、荷物の中から下着を取り出そうとすると、大勢の視線を感じて振り返る。
「え、なに?皆も入ってくれば?」
「いや、入る・・・けども・・・」
チョロ松が何故かモジモジしている、気持ち悪い。
まさか今いきなりシコりたくなったとかじゃないよね?
こんな場所でそんな事しちゃダメだよシコ松。