第108章 最終回【逆ハー】ネヴァーエンディングストーリー

「そうかそうか、私に赤ちゃんが出来るとみんなはそういう反応になるのかぁ。いや～勉強になった」

「……え、て事はナス子姉」

「妊娠などしてません！てかこの状況で作れるかっ、相手はクズ共だぞ」

　八つ当たりのようにお菓子の袋を破り、貪るように食べ始めるナス子の返答に、クズ発言はおいておきやっと生きた心地を取り戻した六人。

　今度こそ完全に力を失い、へなへなと床に崩れていく。

「わかるよぉ？聞きづらいよね、私が男でも聞けないもん！自分で言っておいてなんだけどさ」

「……そりゃ聞きづらいでしょ。聞いたとしても死の宣告と同じように俺なら聞こえるし」

「いやぁ、生きた心地がしないってこの事だよなぁ。俺らにはまだ早い早い！」

「そうそう、急にパパになっちゃうなんて思ってもみない事だもんねぇ」

「まー、僕ならもしナス子に子供が出来たとしたら、ちゃんといい親として務めるよう努力するけどね！」

「フッ、同感だ」

「あー良かった～！！！」

　次々と責任がなかったり、思ってもいない言葉を言いながら輪に入ってくる六人を思い切り蔑んだような視線で見送ってやるが、こんな発言は想定内だとナス子は諦めたように溜息をつく。

「お前ら……ほんっとクズ」