第108章 最終回【逆ハー】ネヴァーエンディングストーリー
「大変だーーー!!大変だぞおいっ」
足早に帰った二人が二階に上がると、残された4人の兄弟達がいつものように寛いでいる。
一縷の希望にかけて部屋を見渡してみるがやはりナス子の姿は見当たらない。
もしここにナス子がいたのなら、自分たちが今思っていることは杞憂だったのだ、で終わる話だったのだが。
「そんな大声あげちゃってどうしたの兄さん達?」
「野球?!」
「ノンノン、十四松……さながら俺が格好いいという話だろう」
「ケッ、死ねクソ松」
日常会話を余所に突っ込む余裕もないチョロ松はおそ松に目配せをすると、代表しておそ松が落ち着きなく全員にむけて口を開く。
「お前ら今はそんなどうでもいい事話してる場合じゃないからね?!聞いたら驚くどころじゃないから、とにかく会議するぞ」
おそ松がそう言って座った後、チョロ松、そして他の兄弟達も内容はわからないまま同じように輪に加わっていった。
「朝から会議とかどうしたの?今日はぼく英検の勉強があって忙しいんだけど」
「トド松、英検なんて勉強してたのか、知らなかったぞ」
「言ってないもんねー」
「あっはぁ、さっすがトッティ!……で?!ナニ話すの?」
4人の視線を受けて、おそ松が目を泳がせ口を半分まで開いたがそこで一言。