第106章 【一松ルート】花詰草
「~~~~~っ!?」
だからね、俺だって行きたくないんですよ。
しかもそんな事言われてそんな表情されたらもうベットインするしかないでしょ。
てかベットじゃなくてもいい、とにかくコイツの中に俺のモノをインしたい。
…………やっぱ、行くのやめちゃおうかな。
どうせ俺が行こうが盛り上げ役でもない訳だし、ただただ隅っこでチビチビ酒飲むだけだし? いらなくね?
長男は六人でいる事を拘るけど、今日の電話はどっちだ。
俺とナス子の邪魔をしたいのか、本気で兄弟として居たいのか。
はぁ、こんな時に普段ない良心ってのが邪魔をする。
俺は今何で家族と彼女を天秤にかけられてるんだ。
闇松ってなんだよ、勝手につけられたあだ名だけど後半はノーマル四男だとかガラスのハートだとか言われるし繊細とか言うキャラ付けにまで持ってかれて……ああ、そうですよ。
俺はチキンでダメなノーマル繊細四男ですよ。
ここでそんなハートがなかったら完全にナス子を選ぶ所なのに。
俺の忍耐力がまた試される。
忍耐力って言えば自信はあるけどね、どっかで言ったと思うけど、長い事このロクでもない幼馴染に片想いして振り回されてきた訳だし。
プラス、あのクソな兄弟達ね。
「わかった、帰ってくるから……」
「ほんと?」
「……うん、多分」
誰かにこうやって求められるのは悪くない。
死にたいとか殺したいとかさっきまで言ってた俺がこんな事思うのもおかしいけど人はその場その場のテンションで生きるものだからさ、いいよね別に。
「帰って来なかったら浮気してやる」
「今度は何君と?」
「エドワード君」
これはゲームのキャラクターね。
ナス子の浮気=恋愛ゲームのキャラクター。