第104章 【逆ハー:卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ
全員が首を捻って考える姿は、なんだかちょっと可愛くも見えなくない。
少し絆されるナス子はそろそろ許してやろうかなぁ~……
なんて考え始めて来た。
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「あ! じゃあさ! こういうのはどうよ!」
おそ松が自信満々に心から良いこと思いつきましたって顔を輝かせながら立ち上がると、全員の視線が一斉におそ松に注がれる。
「もうさ、いっそヤっちゃうの! ナス子の気持ちいいとことかぁ、弱いところとかぁ、これでもかってくらい攻めて攻めて攻めまくる! どうして私の弱いところ知ってるの? どうしてこんなに気持ちいいの? ああっ、ダメっ、あれ、なんかこの感じ覚えがあるわっ、私……私……思い出したぁぁあぁ!!」
やめておこうと思い直す。
結局記憶云々関係なく襲われる事には変わりなく、戻ったら戻ったで襲われると言うジレンマ。
先程もナス子が言っていたが、嫌ではないのだ。
嫌では。
いや、寧ろ嫌ではないではない、ではなく実はコチラもシたい気持ちはある。
何週間も好きな相手と身体を重ねていないのだ、そりゃコチラも三連休で多少の期待はあった。
ただ、すぐそっち方向だけに持ってかれて、主導権を握られてしまう辺りは少し悔しいし、ただ情事に溺れるだけの三連休は嫌だと思う。
六人も居ればそれは仕方のない事だとしても。
おそ松の発言にいつもなら往復ビンタ、腹蹴り、背負い投げ等をしている所ではあるが、今はまだ自分は記憶喪失なのだからと怒りにストップをかけた。
「馬鹿かお前!! カラ松も馬鹿だけどほんっとお前もクズだな、何がツートップだよ、ツートップ馬鹿かよお前らはぁ!!」
「あいてっ!! 殴る事なくない?!」
「あああ、ごめんねナス子姉! おそ松兄さんの言う事は全く気にしなくていいからね? アイツただのエロい馬鹿クソ長男だから!! ウンコだと思ってていいからっ」
ラヴァーだったりヤるだったり、もう隠す事はしないらしいツートップ。
自由奔放とはまさしくコイツらの事を言うのだろう。