第104章 【逆ハー:卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ
また一歩と今度はチョロ松が近づこうと足を踏み出すと、すぐにナス子の顔はデカパンの後ろに隠れてしまった。
様子を見ていたカラ松が、チョロ松に続く。
「ナス子、その……本当にすまなかった、まさか傷を負わせてしまうとは……一生の不覚……この通りだ、謝る」
だが、やはりナス子の反応は薄い。
「「「「「「 ? 」」」」」」
「ホェー、どうしたダスか? 何か怖い思いでもしたダスか?」
怖い思い。
確かに色々物を投げつけ、死体を隠すように布団にす巻きにされて運ばれたナス子は怖いと言うか嫌な思いをしたであろう。
どんなにクズな連中でもそれくらいはわかる。
タカタカと六つ子が横並びに集合して、デカパンの前に立ち、後ろにいるナス子に向かって叫ぶ。
「「「「「「 ごめんなさい! 許してください! 」」」」」」
「キミ達、一体何をしたダスか? なんだかこの子は怯えているようダスが」
まぁ、それもそうだろう。
あんな事をしておいて怯えない訳もなく、珍しくキレる事もない。
それだけショックなんだったのだろうと思い、もう一度六人は深々とお辞儀して本気の謝罪をする。
しかし、謝られているナス子は首を捻り六つ子とは顔を合わせる事なくデカパンを見上げた。
「ねぇ……デカパン博士」
「なんダスか?」
大の大人が六人、自分に向かって謝罪をしているという事はこの怪我はこの六人が関わっているのだろう。
「この人達━━━━━━━━━━誰?」
王道パターン、発動。
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