第104章 【逆ハー:卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ
いつもの部屋、いつものメンバー。
楽しい会話だったり、まどろんだりする夜が今日も訪れるハズだった。
━━━━━━━━━━しかし。
今日は何か様子が違う。
一週間ぶりのナス子の連休。
ナス子はたまに恋人達や松野家に尽くす為に3連休をとったりもする。
今日は仕事帰りで明日からが三連休という事もあり、深夜に同棲している松野家へと入って行くと、当然のように寝ているだろうと思った松野家の六つ子達の部屋の明かりがついていた。
皆を起こすのは悪いと思う時もあったり、コチラだって仕事で疲れたりして一人で寝たい夜もある。
それにゲームもしたいし、漫画読みたいし色々やりたい事だってある。
全ての人生を彼達に捧ぐと言うのは、生まれ持った性格の所為かその変は変われない。
そんな気持ちの中、ナス子は二階に上がると六つ子の部屋から急に怒声が聞こえてビクリと立ち止まってしまう。
「だーかーら!! 一週間ぶりだよ?! お前ら最後にいつSEXした? 俺なんてもう何週間もおあずけ喰らってるし限界なんだけど。たまには一人占めしてもよくない?!」
この横暴、そして願望をサラリと述べる声はおそ松だ。
なんだか部屋に入ってはいけないようなピリリとした空気感を感じて、襖を開ける事は出来ず耳を立ててしまうナス子。
六人がこんな時間に何を話しているのかと気になって疲れどころではなくなった。
「それを言うなら僕だって同じだよ、アイツの休みの日を狙ったとしても疲れてるって断られる時だってあるし」
「シコ松は勝手にシコってればいいんじゃない」
「おい、一松! 何で俺だけ一人シコってなきゃなんないんだよっ」
「え、だってこの前皆で沢山いい妄想したでしょ? それだけでも充分オカズになるんじゃないの………」
聞こえてくるのは下世話な会話。
しかしこの元童貞、と言っても卒業してかなり経っている。
だから味を締めてしまい、一人でシコるよりはやはり本人とする方が気持ちがいいし心が満たされるのもわかっている。