第103章 【リク作品】【逆ハ卒業ルート】六つ子と私:(過去編)あの頃
つんつんとヒロインカラーのトド松にほっぺを突かれてうぅんと唸ってしまう。
「ふふっ、可愛いね。ぼくには適わないけどぉ」
あざトッティめ、でもトド松が可愛いのは否定しないよ。
ムカツクし私に意地悪も言うけど、それでも可愛く見えちゃうのは仕方ない。
ピンクってずるいよねぇ、寧ろピンク=トド松のイメージが強い。
自分のイメージカラーを完全にモノにしてる辺りがトド松っぽい。
「そういや、何かブツブツ言ってたけどカラ松聞こえた?」
「いや、喋ってるのはわかったが何を言ってるかまではわからなかった」
何言ってたっけ、私も忘れちゃった。
大きな手で頭を撫でられて心地がいい、まるで私が年下みたいだわ。
「世話の焼ける恋人だよなぁ、ま! 俺長男だし、世話くらいしてやるけどさぁ」
「ならおそ松、代わるか?」
「えぇ?! そこはお前の役目だろぉ、ほら、俺おそ松だよ?! おそ松ってそういう事しないでしょぉ?」
うん、おそ松は安定のおそ松。
「フッ、言ってみただけだ」
この六つ子は私の人生で沢山の気持ちをくれる。
騒がしいし、馬鹿だし、ウザイし、年下の癖に生意気だし。
ああ、そうだったそうだった。
昔の事思い出してたんだった……こんな大人になるなんて全く思ってなかったけど、私はこの六人に救われている。
戦隊モノみたいにヒーローとは言えないけど、私にとっては特別な主人公のようなヤツら。
皆は昔の事、覚えてるのかな?
私との思い出と皆の思い出では、また違う事思い出したりするのかな。
今度皆に聞いてみよう。
どうせ、ロクな事は言わない気がするけどね━━━━。