第1章 平穏な日々に嵐はやってくる~おそ松~
<ナス子side>
こちら赤塚区◯◯××団地△丁目◯×マンション一室。
本日晴天、季節は冬!
カーテンを勢いよくあけると、既に昇りきっている太陽光が滅びの呪文を放ってきて思わず目が眩む。
あああああ、目がー!目がああああああ!
夜勤勤めである自分には刺激が強いなんて思いながら私はこれからの任務を嫌々心の中で反復する。
今日の任務は、溜まっている洗濯物を片付けること。
なんだかんだ言い訳をつけてかなりの量を溜め込んでしまった……。
それが今日だけでなく習慣化しているから笑えない。
あ~、面倒だし動きたくないよ〜。
一生楽して過ごしたいよ〜、宝くじ当たんないかなぁ。
現実逃避とばかりにカーペットの上を転がりまわる。
そう、私は極度の面倒くさがりだ。
次の休みにしようかなぁと逃げ姿勢になりながらも、山積みになった服達を見つめながら訝しげに目を細め大きなため息をつく。
毎日職場の制服しか着ないから下着とそれしか洗濯してないんだよなぁ、家じゃもっぱらパジャマだし。
ダラダラして勝手に洗濯もされて飯がでてくる日々を過ごたい!
あわよくば二次元に召喚されたい!
実家をでて何年か経つが念願の一人暮らしが出来てもこういう時ばかりは家が恋しくなる。
まぁ、実家まで10分くらいの距離だけどね。
もういい歳だからと独り立ちをした身、家賃も知り合い価格でお安く居心地は最高の3DK。
一つの部屋はまるでリビングとしてキッチンと繋げて使っている。
掃除は面倒だがこれだけの部屋があれば私の戦利品(同人誌)漫画、ゲームをおいておくのにちょうどいいしそのおかげで外に出なくても全然気にならない。
掃除と言ってもそんな大層な掃除はしないんだけどね…とにかく私が家事を面倒くさがっているだけ。
頑張れ、頑張るんだ自分。
今頑張れば後が楽になるぞ、今やらないでいつやるの!
今なの?!…今でしょ!
「ハァ~~~~、やるかぁ」
意を決してパジャマ姿のまま立ち上がる。
と
同時に家のドアを乱暴に叩く音が聞こえた。