第93章 【逆ハー卒業ルート】今日はなんの日?
「ナス子姉ってば文句ばっか言ってるけど本当はすっごい嬉しいんでしょぉ? だってほら、ここすっごいドクドクしてるもんねぇ?」
トド松に左胸に手を当てられて、私がコイツらにトキめいていると言う悔しい事この上ない事がバレてしまい、絶対自分は耳まで赤いに違いない。
「ナス子姉、大好きだよ? いつも酷い事言っちゃうぼくだけど、それは愛情の裏返しだから、さ。ぼくの事、受け止めてくれて……ありがとね?」
ヤバイ、もう心臓の時限爆弾がチクタクどころかドコドコ言っている。 私の身体の中に小さな私がいて太鼓を殴打してるみたいな。
それはそれで怖いけどそんな感じ。
「姉さん、ボクだって皆と同じだよー!! ありがとうっていっっっつも感謝してるぅ!! あはは、………愛してる」
急に最後の最後にいい声で低めに囁かれて、太鼓が破裂してしまう。
十四松って色んな顔があってズルイ。
「も、もう……げ、限界! これどんな恋愛シミュレーションゲームなの?! ━━━━━━━━━━っう、ぐっ」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ボンッッッッ
「「「「「「えええええええええ?!」」」」」」
勤労感謝の日、それは働いている人達皆に感謝をする日だって思ってた。
「ナス子姉が爆発したあああああ」
「水! 火が出てるよっ、誰か放水!!」
「あ、俺おしっこ出そうだからそれでいい?」
「おそ松!! 恋人に対してそのプレイはいただけない! そ、それよりも早くナス子をなんとか」
「大変だーーーーー、ナス子姉さんが……」
「あっははははは、皆が風邪引いた時みたいっ! 分裂しちゃったぁ」
この後、あまりの照れ臭さに爆発して分裂した親指サイズの数百匹に渡る私を、今日一日かけて全てかき集める作業をする事となった六つ子もとい恋人達。
まぁ、色んな意味で
働いてないけど、感謝してるよ。ニート共。