第90章 【微エロ】【トド松ルート】トッティと合コン
「それはまだ幼馴染として女性らしさの欠片もない可哀想なナス子姉を心配して言ってあげてただけだから!」
「ほぅ、じゃあ今はもう女性らしさもあって可哀想じゃなくなったと言いたいのだね?」
「そ……それは……多少? 多少ぼくと付き合うようになって変わったんじゃないの。ぼくのおかげで!!」
もうトド松は全く合コンの事、C子の事で悪びれる様子はない。
最早詐欺にあった事でただただ落ち込み拗ねモードの調子のいい末弟だ。
「はぁ、アンタはまま、まーーーーーったく変わってないけどね」
「そんな事ないでしょ!」
なんて言ったものの、あの六つ子の一人が可愛い女の子に迫られたのにも関わらず浮気しなかったのだ。
相手が終わっている女子のナス子だと言うのに。
変わってない、なんて本当は思っていない。
仕方ないなぁとばかりに口元を緩ませ溜息をつくナス子は、トド松の頬にキスをする。
「嘘だよ、トド松も多少は変わったんじゃない? 私のおかげで!!」
「それぼくの台詞だから」
ムムっと頬を膨らませている恋人に抱き付いて、久しぶりに体温を確認し、二人ホっと心の中で息をついた。
目を合わせれば互いの台詞にフっと笑ってしまい、声を漏らして軽く笑う。
「大好きだよ、ナス子姉」
「うむ、わかっておる」
「だからなんで武士?!」
通常に戻ったナス子は、やっぱり照れ隠しで、武士になるのだった。