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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第85章 【一松ルート】松野一松の希求









 例えば。







「ブッブー、駄目です。その返答は間違ってますぅーやり直しっ」

「えぇ……? ふ……わかった……せいぜい長生きしてやりますよ。そういえばこうも言うよね、憎まれっ子世に憚るってさぁ」





 俺が死んだとして、困るやつなんかこの世には一人もいないと断言できた。





「そうだそうだー、ニートで闇松で猫松でも私は大好きで必要で大事な人なんだからねっ」





 ニートで、根暗で、闇持ってて、すぐケツ出すし実も出そうとするし、クズだしゴミだし、燃えないから処理にだって手間がかかる。
 いいとこなし。

 自分で言ってて悲しくならないかって?
 全然。
 だって事実だし……それに。

 



「ナス子が俺の隣にいる世界なら、200年でも300年でも生きてたいね……」

「え? ごめん、声低すぎ小さすぎで聞こえなかったっ、もっかい……って、なんで目ぇ閉じちゃうのー! 寝るなー! コラっ一松!」





 ナス子が、俺がいなくなったら困るって言うから。
 恋人はさ、困らせたくないものでしょ?





「愛してるって、言っただけ」

「……え」





 例えば、俺が死んだとして。


 困るというこの人の為に、これから先は生きていこう。











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