第74章 【逆ハー卒業ルート】主婦は偉大だ2
昨日致す事を致してしまったナス子は今信じられない光景を目前として茫然と居間の入り口に立ち塞ぐ。
「あぁ、起きたのかマイハニ~。 今朝食が出来たところだ。丁度起こしに行こうとしていたんだが……その、身体は……大丈夫か?」
今日こそは全員よりも早く起きて朝食を作ろうとアラームを早い時間にかけ、目覚めて1階へ降りてきたのだが、そこには既にカラ松がちゃぶ台の上に全員分の食事とミケ子に朝ごはんをやっていた。
実家では家事をしないと言っていたのに、その行動にビックリしてしまう。
照れ臭そうな笑顔をコチラに向けて青いエプロンを着こなす次男。
なんだか旦那さんみたいだと一瞬だけ馬鹿な思考が過りその場の壁に頭突きする。
「えぇ━━━━?! な、何をしているんだマイハニー!! 身体に傷でもついたらどうするんだっ……ハッ、既にお前を傷モノにしてしまったのは俺、か……フフ」
「う、うるせぇええ! 朝からおかしな発言してんじゃねぇぞコルァ!!」
「えぇ、強気ぃ?! ここで強気ぃ?!」
あまりの恥ずかしさから出るナス子の天邪鬼は今日も健在。
留まる事を知らない。
正直な話、昨日の夜の長男・次男との情事で身体がダルイのは本当だ。
だがそこをカラ松に言ってしまうと、特にこの優しい男カラ松は一日というか、暫くはしつこい程過保護になるだろう。
面倒臭い━━━━━━━━━━。
「べっ、別にああああ、あんなここっここ事大した事ないし! 全然元気だしっ」
顔を見られれば自分の頬は真っ赤に染まってしまうが、まずは面倒事を避けようと心配から逃げるように言葉を返す。
しかし予想に反してカラ松はその言葉に真面目な表情だ。
「ナス子……昨日のアレではやはり足りなかったのか。愛しいハニーを満足させられないとは俺もなんたる失態を……大した事ないという事はあれだな、もっと×××とかピーーーとか▽△▽△とか〇〇〇とか他にもした方が━━━━━━━━」