第72章 【R18】【逆ハールート】主婦は偉大だ
「ちょっ、おそ松! 止めろよこのクソ長男んんん!!」
しかもおそ松は、おそ松のおそ松を出しっぱなしである。
さすがに元気になってはいないが、思わず見てしまったナス子は顔を赤くする。
だがすぐに気を取り直して四方八方から服を脱がせようとしてくる手に必死に抵抗する。
「だぁぁぁぁあ!!」
「待つんだブラザァーたち!! さっきも言ったが最後まではしていないからっ、おちつけっ! ナス子もイヤがっているだろう! 嫌がってるのに無理やりするのはやめようと話していただろうっ!」
「カラ松カラ松カラ松ぅ~!」
今一番言ってほしかった台詞を引っさげて舞い戻ってきた次男に、心の中でスタンディングオベーション状態だ。
だが、カラ松の言葉など始めから聞こえていないのか、まったくといっていいほど手は止まらない。
「やめるんだブラザーたちっ……て、おいっ、お前達ホントにっ……やめろって! 正気に戻るんだー!」
「なんだこれええええええええ!!」
もうてんやわんやである。
収集がつかなそうなこの事態に。
結局、ブチ切れたナス子が黄金の戦士のごとくパワーを発揮し、全員を部屋の壁まで吹っ飛ばし、5人は正気を取り戻した。
六人全員と付き合う。
それがどういうことであるか、わかっていたつもりではあったが、現実はやはり問題も多い。
「やっていけるかなぁ……私……」
全員が布団の中で気絶……もとい眠りにつく中、天井に向かって一人呟くナス子なのであった。