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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第71章 【逆ハールート】主婦は偉大だ



 朝、顔にザリザリした感触がしてナス子は目を覚ました。
 ミケ子が朝ごはんを強請るようにみゃ~みゃ~と鳴き、前足でつついて来る動作がなんとも愛らしい。

「ふわぁー……、おはよ、ミケ子」

 ミケ子を抱きおはようのキスをし、上体を起こそうとすると隣で寝ていたらしいおそ松が身体に巻き付いていて動けない。
 だがビックリする事はなく、なんとなくその寝顔を見てしまう。

「枕投げの後寝っちゃったんだっけ、誰かが布団の中に入れてくれたのか、感謝感謝」

 今更巻き付かれて寝ている事など抵抗はなく、その温もりに笑顔が零れた。
 温かな体温に身をよりくっつけて、相手が寝ている事をいい事にそのまま擦り寄ってみたりしてみる。
 特におそ松には自分から甘える事など滅多に出来ない為か寝ている隙に……というやつだ。

 寝顔がアホで、寝ぐせもついていて可愛い。
 寝相なのか巻き付かれていた手がギュっとナス子の腰を引き寄せるとそのまま横向きにされ胸に顔を埋める形になってしまう。

 おそ松の匂いと体温を感じ、まだ寝ていたいと思うのだが、そう言えば松代と松造は暫く帰らないと言っていた事を思い出し、今自分はこの家で面倒な事を始めなければいけないとボヤけた思考を巡らせた。

 まずは顔を洗って歯を磨いて、ミケ子と皆の朝ごはんを作って、洗濯に掃除、買い物……やる事はいっぱいあるのだろう。

 こんな大所帯など支えた事もなければ面倒も見た事がなく上手く出来るかはわからないが、花見の事もあり色々挽回したいとは思う。

 起き上がろうかとも思うがついおそ松の温もりが自分の睡魔を邪魔してしまう。
 だが起きたらまずはミケ子にご飯だ。

「ぐぐぐ………あれ? 結構力強いな、寝てるのに剥がれない」

 おそ松を退かそうと押し返してみるナス子、しかしおそ松の身体は離れない。
 抜け出そうと身を捩ってみると寝相がエスカレートしたのかスウェットの中に手を突っ込まれそうになりその手を掴む。

「わわっ、ちょっ!! なにしようとしてんのっ」

「ぐー…………」

「ほんとに寝てるんでしょうね……?」

 なんだか疑わし気に思い、目を細めておそ松の頬を思い切り抓る。
 抓られた相手は呻き険しい顔をしているが起きる気配はないようだ。
 全く、どんな寝相をしてどんな夢を見ているのだろうか。
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