第70章 【逆ハールート】花見 翌日のお泊り
きっと六人は自分に合わせてくれているのだろうとナス子は思うのだが、またしても甘えてしまった事に申し訳ないとは思いつつも、この童心に戻って6人と遊ぶのも悪くない。
きっといつか、本当にこの六人と身体までもが結ばれる日が来るのだろう。
言いたい事は言ったし、触られるのだって嫌な訳ではない。
だから、それまではもう少しだけ……待ってほしい。
いつの間にか白熱した闘いは、お互いがクタクタになるまで繰り広げられた。
ぜぇぜぇと息をつき、各々が仰向けに横になる。
やがて疲れから眠気が来るとその場で目を瞑ってしまい布団に入る事なくナス子は解かれた緊張もプラスして深く眠りに入ってしまった。
「あ~あ、結局こうなる訳ねぇ~! 別に今日はナニしようとは思ってなかったけどさぁっ」
「いいじゃないか、おそ松。ナス子が楽しそうだったならそれだけで十分だ」
「カラ松は皆の前でキスしてたけどな!」
「う……仕方ないじゃないか、自分の腕の中にいると思うと我慢が効かなくなってしまうんだ……」
「………クソ松はナス子の隣で寝るのは禁止だからね」
「はーい、ボクもさんせー!」
「カラ松兄さんとおそ松兄さんだけは隣で寝かせたくないよねぇ、って事でぇ、今日はぼくがナス子姉の隣で寝るねっ」
「「「「「おいっ」」」」」
「でもナス子、真ん中陣取って寝ちゃったけど、動かすと起きるかもだしどうする?」
チョロ松が大の字になって眠ってしまったナス子を呆れて見る。
その寝姿は女の子と言うよりおっさんだ。
「はぁ、こんなんでも可愛いと思っちゃうあたり……俺らも末期だよなぁ~、へへーん! 隣もーらいっ!」
「あっ、ちょっとおそ松兄さんはダメって言ったばっかじゃん! も~……ハッ、一松兄さんまでいつの間に?!」
見ると、既にナス子の隣はおそ松と一松に占拠されており仕方なく他の兄弟達は違う場所で寝るしかなかった。
だが、寝る前に。
誰も止める事なく、ナス子に口付けをする。
勿論深い口付けは自分達の身体も苦しめる事になるので、軽くキスする程度であったが、それでも満足だ。
六人が暫く微笑ましい表情でナス子を見るとやがて電気を消し枕投げでクタクタになった体を自分達も休めるのであった。