第68章 【番外編】おっちゃん
「おっちゃんは今日は地縛霊でなく君達の神になってやろう……、な~に! 姉ちゃんは寝てるし言わなければ大丈夫だよねぇ!! あ、でも触ってもそれ以上の事はしちゃダメだよ?! 姉ちゃん可哀想だからっ」
意識のない間に勝手に触ると言うのも悪い事なのだが、そんな事はおかまいなしだ。
胸くらいいいだろう。
それが単純馬鹿のおっちゃんの見解である。
「よーっし、触りたいヤツは順番に並んで~?! あ、ブラ邪魔だからとっちゃおうか! わはははははっ」
「いや、いやいやいやいや、落ち着いてよ皆もおっちゃんも! ナス子の身体だよ?! アイツ寝てるんだよ?! いくら覚えてない事だとしてもそんな、事したら……っ」
「じゃあ、お前だけ触んなければいいじゃーん!」
なんだかんだ言いつつ、チョロ松以外のメンバーは縦に並び順番を待つ。
おっちゃんも後ろに手を回しブラを外そうと悪戦苦闘中だ。
「こ、これどうやって外すの?! なんか金具引っかかって邪魔なんだけどぉ?! 誰かやって!!」
「フーン、任せろおっちゃん! ここは俺、カラ松がが華麗にカッコよくその柔らかな膨らみを包み込む邪魔なカバーを外してやろう」
「あ、ズルイよカラ松兄さん! 自分ばっかりいい思いしようとしてっ、胸触るならやっぱ下着から外させてもらってからの方が余計にエロくない?! ぼくが外すよっ」
「お前ら長男の俺を差し置いて楽しもうとすんなよなぁ!? 俺がやる! お前らは触る事だけ楽しめばいいだろぉ~」
これが、本当に好きな相手にする行為なのであろうか。
もはや今の状況は女の乳に童貞がただ触れたい、ただのその一言に尽きるのではないのだろうか。
最終的にブラと悪戦苦闘のおっちゃんを余所に5人は死闘を繰り広げ、服をボロボロに乱した長男が立ち上がり片手を上げて勝利のポーズを決めた。
「へっへっへ~! 見たかお前らっ、長男様を舐めるなよぉ?」
ナス子の事を好きだと全員の前で認めようともしないおそ松であるが、執念深さと気合で勝ちを取る。
いざナス子の前に立ち向かうと途端緊張し鼓動がドクドクと早鐘を打った。