第67章 【R18】【一松ルート】一松は猫が好き
結局、ナス子は一松が風呂を出てしばらくした後も起き上がることが出来ず、ベタベタした気持ちの悪い感触を抱えながらも疲れた身体を襲う睡魔には勝てず、そのまま寝てしまったのであった。
コスチューム姿のまますやすやと規則正しい寝息をたてるナス子の頬を撫でながら、一松が微笑む。
「ナス子ってさ……なんだかんだ、結局俺に甘いよね……まぁ、それを知ってて利用してる俺も俺なんだけど……ごめん……でも……」
そう呟き、額にキスをする。
そして、誰も聞いていないのに何故か全力でどもりながら、一言。
「ぁ、あ、あああ、あい、愛してる……からっ……これからも……許して……」
すると、寝ているはずのナス子が目を閉じたままにこりと笑い、一松をぎゅっと抱き締め返す。
まさか起きていたのかと慌てふためく一松だったが、相変わらずナス子の口からは規則正しい寝息だけが漏れ、起きている気配はない。
間違いなく寝ていることを確認して、深く長い溜め息をつく。
いつか、起きている時に堂々と言えることを夢に見ながら、ほどなく一松も眠りについたのだった。