第65章 【R18】【トド松ルート】残念だった人　

「違うよ、喧嘩もしてないし別れてもいないからね？　普通にぼくらラブラブだからっ」

「チッ、別れればいいのに」

「あぁー、残念」

「もうっ、放っておいてよー！！　今はナス子姉と一緒に見るエロエロなAV探してるんだからっ」

　…………あ、言ってしまった。
　くそっ、なんで言っちゃうかなぁぼく！普段ならこんなミスおかさないのにぃぃぃぃ！！

「姉さんとAV見るの？　女の人もこういうのに興味あるんだね！」

「へぇ……今度のプレイはAV見ながらヤっちゃう系？　それともAVでヤってる事と同じ事を自分達もシちゃうとか……？」

「………そ、そんな訳ないよぉ～、でも一緒に見るのは本当だよ？　姉さんもちょっと気になってるって言ってたからさ」

　ああ、これもバレたら絶対に殺される。
　言ってないし、ぼくがこの店に来てる事すら知らない。

「ねぇねぇ、トッティー！　これはどうかなぁ？」

「ん？　なにかオススメがあるの十四松兄さん」

　DVDを受け取ると、その内容は『寝取られ』
　待てよ、冗談じゃないってかシャレにならないんだけど？！
　これ絶対アレだよね、わざと選んできてるよね……。
　
　あぁ……でも十四松兄さんに限ってそんな事━━━━

「いつでも協力するよっ、トド松！！」

「ふざっけんなー！！　なんで？！　どうしてそうなった？！　お前らの魂胆見え見えなんだよっ、ぼくがわざわざこんなものを借りて姉さんに見せると思う？！　アっ、ついお前らって言っちゃった、ごめ～ん」

　ついついぼくは床に渡されたDVDを叩きつけたが急いで拾い取り繕う。
　以前のぼくならこういうのも好きだよ？
　好きだけど、わざわざライバルにこれススメられてじゃぁ借ります！なんて言えなくない？！　言えないよね？！