第17章 事故②
「良かったな。十四松が無事で。」
「無事じゃないけどね。」
そう返すと頭を掻きながら笑った。
「十四松は一松の相棒だろう?」
なんでそんなこと……
「一松の大切なものはオレにとっても大切だからな!」
「……ふーん。」
「あっ!もちろん十四松のことはブラザーとしても大切だからな!?」
「……ふふっ」
焦ったように言うカラ松につい、笑みが零れてしまった。
「そう言えば、チョロ松兄さんは?」
「なんか、警察署行ったー!」
「「警察署!?」」
「なんか話聞くんだってー!」
「ふーん。」
その時、病室のドアから看護師らしき女の人が入ってきた。
「すいません。もう、夜も遅いので、面会時間が終わってしまうのですが……」
おれは時計を見た。
時刻は8時45分。もうそんな時間か……。
「あ、じゃあ帰ります。」
「すいません。あと、お一人だけ残っていただくことは可能でしょうか?」
その言葉におそ松兄さんが立候補しようとした時、トド松が言った。
「ボクが残るっ!おそ松兄さんいいよね?」
そう言うトド松におそ松兄さんが「もちろん!」と言った。
後ろで手を振っている十四松とトド松に別れを告げ、おれ達は家に帰った。
十四松とトド松のいない布団は少しさみしかった。
おれは一人、息を殺して泣いた。