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色松恋物語

第1章 トラウマ


カラ松side

一松が飛び出していった。
他の皆は気づいていなかっただろうが、泣いていた。
恐らくあの夢を思い出したのだろう。
追いかけるべきか……。
でも追いかけてより追い詰めてしまうのも嫌だ……。

「お前らさ……あいつの過去知ってるよな」

「……うん。」

一松は高校の時、虐めにあっていた。
その原因はオレ達にある。
一松はオレ達に比べ、真面目で大人しい子だった。
その時、オレらは毎日喧嘩に明け暮れていた。
喧嘩を売られたら買う。
それがオレ達のモットーだった。その仕返しとして、手を出しやすい一松を狙ったのだろう。

ある日を境に一松の帰りが遅くなった。
部活に入っていないはずなのに、部活に入っているオレたちよりも遅く帰ってくる。
何度か理由を訪ねたが、
『先生の手伝い』と言っていた。
その時は気づかなかったんだ。
一松があんな目にあっているなんて。
ある日、一松が弁当を忘れて教室に届けに行った。

「あっ!ごっめーん!ゴミ箱かと思ったーww」

そう言って一松の机の上にゴミをぶちまけた男がいた。
それを一松は黙って見つめていた。
オレに気づいた一松はハッとした顔を浮かべ、立ち上がった。

「どうしたのカラ松兄さん。」

「いや、弁当忘れていったぞ。それと……」

「……気にしないで。」

「え?」

「ぼくが悪いの。だからカラ松兄さんは気にしないでいいから。」

そう言った一松の目は強かった。

「……いつでも相談乗るからな!」

「うん。ありがとう。」

そう言って笑った。
そしてオレはその場を立ち去った
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