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色松恋物語

第35章 キス


一松兄さんにあのアドバイスを受けてから、ずっとキスするタイミングを狙っているけれど、なかなかそのタイミングは巡ってこない。
それを一松兄さんに相談したら、おれに任せて、と頼もしい返事が返ってきた。
お言葉に甘えてお願いするとヒヒっと笑ってボクの頭を撫でてどこかへ行った。

「……任せてってなにするんだろ。」

そんな不安と期待を胸に抱きながら銭湯の時間までスマホをいじって過ごした。

「おーしっ!風呂行くか?」

「あ、おれパスね。」

「なんで?」

「……ちょっと……ね。」

そう言って一松兄さんがカラ松兄さんをちらりと見る。
するとそれに気づいたカラ松兄さんの顔が真っ赤に染まった。

「あ、あぁ!オレもパスだ!」

「えー、十四松とトド松は?」

「トド松はお腹痛いみたいだから待ってる?」

一松兄さんにそう提案され、素直に頷く。

「うん。」

「大丈夫?トド松。」

チョロ松兄さんが心配してくれる。
その言葉にずきりと心がいたんだ。
だって、お腹痛いの、嘘だもん。

「だいじょうぶ……」

「十四松はどうする?」

十四松兄さん……。なんて言うかな。

「トッティがいるなら俺も待ってる!!」

満面の笑みで答える十四松兄さん。それを見て一松兄さんはほらね、と言うようにボクの方を見て微笑んだ。

「じゃあシコ松と2人か~」

「シコ松言うな!!」

「ホテル行っちゃう~?ヤっちゃう~?」

「行かねーしヤらねーよ!!」

そう言って2人が家を出た。
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