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色松恋物語

第22章 お兄ちゃん


「松野!いるんだろ!?」

その声に一松の頭から猫耳が飛び出る。
今外にいるのは……一松のことをいじめていたヤツらなんだろう。

「……どうしようチョロ松、兄さん。」

そう言って僕に抱きつく一松の肩はぷるぷると小刻みに震えている。

「大丈夫。僕が守ってあげる。」

……僕だって、お兄ちゃんなんだから。

「とりあえず、いないフリしよう。それで……助けを呼ぼう?」

「ん……」

「一松もカラ松がいた方が安心するでしょ?」

そう僕が自信満々で聞くと一松は躊躇いながらも小さく頷いた。
それを確認して、僕はスマホを使ってカラ松に電話をかけた。

「カラ松?いまどこ。」

『ん〜チビ太のとこだぜぇ〜?』

うわ……酔っ払ってるし。
大丈夫なのこれ。

「今、家の外に一松のこといじめたヤツらがいるんだけど。」

『!?』

スマホ越しでもわかる、カラ松がキレているのが。

『今すく帰る。』

「早くし……!?」

電話切ろうとした時、一松の悲鳴が上がった。

「松野〜なにやってんだよ〜。呼んだら出てこいよ!」

「なんで……なんで出なきゃいけないの……」

「はぁ!?」

『どうしたんだ!?』

「あれ〜お兄さ〜ん、ちょっと一松くん借りるね〜♡」

「っ!!」

いつの間にか部屋にいた男に頭を殴られる。
そして僕は意識を手放した。
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