第3章 開き直られました

※R18






　ヤバい。何というかヤバい。

「ん…っ、ぁ、ぁ……、あ、あ……っ」
「いやらしいね、ハルカ」
　相変わらず、あちらは余裕であった。

「ち、ちがう……し……」
「いやらしいよ。自分で少し腰を動かしてる。分かる？」

　空調のせいだろうか。そう言って笑うスティーブンさんは、若干汗ばんでいる。

「ち、ちが……うぁ、ぁ、……っ、ぁ……ゃ、…あっ……！」

　スティーブンさんの上に乗って、下から責められてる。
　私はスティーブンさんに覆い被さるうつぶせ状態で、大きく足を開いていた。
「きもち、いい……もっと……っ」
　スティーブンさんにしがみつき、馬鹿みたいに腰を動かし尽きない快感を享受した。
「じゃ、遠慮無く」
「！……ぁ、ぁ、ぁ……やだ、引っかき回し、ちゃ……あ……っ」
　愛液があふれて止まらない。つながった箇所がぐちゅぐちゅ音を立てているのが分かる。
　お尻に手を当てられ、強引に揺さぶられる。そんな刺激もまた気持ち良くて、

「スティーブンさん……やら、……イキ、そう……っ」
「うん、もう少しがんばろうか」
「そんな……んぁ、あ…ぁ、ぁ……！」

　首筋に抱きつき、タトゥーに顔を押しつける。かすかな汗の匂い。わずかに上がった息。

「ハルカ。そう、胸を押しつけないで」
「……んっ……ん、ぁ、ぁん……っ」
「聞いてないみたいだね。悪い子だ」
　髪に口づけられる。

「……悪い子？　私、悪い子ですか？」

　そのとき私の声のトーンが変わる。

「ハルカ？」

　スティーブンさんもちょっと目を開けた。

『悪い子』と言われ不安になる。気持ち良すぎてぼーっとした頭で物がよく考えられないけど、嫌われるのだけは絶対NGだと、私の心が叫んでた。

「スティーブンさん……ご、ごめんなさい……」
「どうしたんだ、ハルカ」
「悪い子で、ごめんなさい……嫌いに、ならないで……」

　よく分からないけど、以前よりスティーブンさんの反応に敏感になっている自分がいる。
　嫌われるのは怖い。戯れでも悪い子だって言われたくない。
　ふと気がつくとスティーブンさんが動きを緩めていた。
　私の涙を指ですくい、

「ごめんごめん。そこまでショックを受けると思わなかったんだ」

　彼のその目が、どこか喜悦の光を帯びていたことに私は気づかなかった。