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【血界戦線】番頭さんに珈琲を

第3章 開き直られました


※R18





 スティーブンさんは、未だに私を気遣ってか、一定の加減があるっぽい。
 それが嫌で……もっと、欲しくて……。

「スティーブンさん……奥……もっと……ほし、い……です……」

 半泣きで訴えると、敵は一瞬動きを止め、目を丸くする。
 そして私の頬に手を当て、目を細めた。

「……初めてでこんなに反応するだなんて、いやらしい子だ……演技でも上出来だぞ、ハルカ」
 汗ばんだ腕で私を抱きしめながら、犯罪者が笑う。

「ちが……えんぎ、じゃ……!」
 涙ながらに訴えると、スティーブンさんは私を見下ろし……うめくように、
「そうみたいだね。本当に、君という子は……!」
「……?」

 スティーブンさんが身体を起こす。そして足を抱え直されたかと思うと、一気に奥までねじ込まれる。
「――っ!!」
 そのまま、息も出来ないくらいの激しい責めが開始された。

「ま、まって……スティーブン、さん……!!」
「誘ったのは君だ!……いい子だと思ったら、とんだ小悪魔だな……俺を煽るなんて……いけない子だ……!」
「違う……ま、待って……やだぁ……っ……」

 シーツに必死にしがみつき、耐えるが、

「違うだろう……ハルカ」
 殺気のこもった声に、慌ててスティーブンさんを抱きしめる。

「ハルカ……ハルカ……っ!」

 そして耳元で名を呼ばれる。
 もうスティーブンさんにさっきまでの余裕はどこにもない。
 乱暴に抱きしめ、突き上げ、責め上げる。

「……もっと……っ……」

 私もバカみたいにあえいで恋人を求めた。
 でも永遠には続けられない。

「……ダメだ……もう……っ……」
「すてぃーぶん、さん……やら……おかしく、なっちゃう……」
「もう、なってるだろう……可愛い、俺の……」

 一際、強く突き上げられ、その瞬間に頭の中でワケの分からないものが弾けた。

「あ、ああ……っ……」
「ハルカ……っ」

 抱きしめられたまま、シーツに沈み込む。
 スティーブンさんはフーッと、長い息を吐いた。

 でもまだガクガクし、半泣きの私を見ると、

「ハルカ。もしかして、イッた?」

「そう、なんですか?」

「そうだよ。はは。何だか嬉しいな」

 ホントに嬉しそうなスティーブンさん。

 そして腰を引き、キスをしてくれた。


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