第3章 開き直られました
※R15
部屋が暗い。ルームライトを消して、ベッドサイドランプだけになっているから。
聞こえるのは衣擦れの音と、リップ音。そして――。
「ハルカ。そこまで緊張しなくていいから」
ついにスティーブンさんは苦笑し、身体を起こした。
「す、すみません……」
うーむ。キスをされ、首筋や鎖骨のあたりを愛撫され、胸に軽く触れられただけでコレだ。
こちらはガタガタ震えているので、気を悪くさせていないかガクブル物であった。
「いいよ。初めてなんだから。襲っている気分になっちゃうけどね」
まあある意味、それに近い状況ではあるのですが。
「ほら、ハルカ。リラックスリラックス。深呼吸して。大きく息を吸って。吐いて」
すー、はー、と息を吸い込むと、良い匂いがした。
よく見るとテーブルにアロマキャンドルがあって、ほんのりと炎を揺らしている。
緊張してて全く気づかなかった。
「良い匂いだろう? 心を落ち着けて、ちょっと気分を盛り上げてくれるらしいよ」
気分とな。妙な成分は入ってないでしょうな?
でも気遣いがちょっと嬉しかったり。
「す、スティーブンさん、キス、して、下さい……」
「喜んで。姫君」
唇が重なり、舌が自然に絡み合う。息が荒い。
また、ふわっとベッドに横たえられる。
薄明かりが悪い。スティーブンさんの手つきがいやらしいのが悪い。
手が鎖骨をなぞる。背中をたどる。ブラのホックの下をイタズラっぽく撫でる。
そのまま下をたどり……むき出しのお尻をそっとたどる。
「んんっ」
ビクッとするけど、別の手に抱き寄せられ、愛撫を継続される。
レース付きの、極限まで布地が省略された、歩くときの違和感が半端ないエロ下着っ!!
いったいどこで買った。どんな顔で買った! いや通販か? いつか追及してやる!
「ハルカ……」
そして、次第にスティーブンさんの息も乱れてくる。
身体を抱き直され、胸に顔をうずめられるような体勢になった。
両足の間にスティーブンさんの身体が割り込む。
「……っ!」
ブラの上から、胸を舌で愛撫され、身体が震える。
敏感な部分を、とりわけ丹念に舌先でなぞられ、背筋を妙な感覚がこみあげた。